月刊中崎町 リニューアル見本(2026年10月4日更新)。公開中のサイトではありません。
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中崎町に、"素敵な時間"を束ねる花屋。

ー中崎町の花屋『beau cadeau(ボ・カドー)』爲本さんに聞く、22歳ではじめた"花を渡す文化"と、これからー

爲本 滉太さん花屋『beau cadeau(ボ・カドー)』
花屋の店先で花を持つ爲本滉太さん

梅田のすぐ隣、路地裏に古い家並みが残る中崎町。
古着屋(衣)が軒を連ね、古民家カフェ(食)が湯気を立て、そして昔からこの街に暮らす人々(住)の息づかいも残っている。衣・食・住が小さな路地に溶け合う、そんな街だ。

人通りのある通りから、ふっと左へ折れてみる。
入り組んだ路地を少し進むと、建物の1階、その左側に、小さな花屋『beau cadeau(ボ・カドー)』がある。

店主の爲本さんは現在24歳。スタッフとふたりで、この店を切り盛りしている。
男性が店に立つ花屋は、中崎町でも、いや街を歩いていても、なかなか出会わない。

その爲本さんは、自分の店のことを、こう言った。
『花を売る店じゃないんです。素敵な時間を贈る店なんです』

今回は、この言葉にこめられた想いと、彼が中崎町を選んだ理由、そしてこれからについて伺った。

beau cadeau 外観
作業中の手元

花は、忘れられてしまった一日への、小さな贈り物から

なぜ、人は花を贈るのだろう。
その問いの答えは、ふたりの間の、ささやかな出来事から始まっていた。

お店をはじめたきっかけは?

爲本さん.きっかけは、ほんとに小さなことなんです。
当時付き合っていた方との記念日を、相手がうっかり忘れてしまって。
そのことが自分の中ではすごくショックで、このままじゃいけないなと。
ちょうどその頃、花屋をやっている母の縁で、プリザーブドフラワーがいいんじゃないかなと思いつきました。

そうしてプレゼントしたところ、相手にすごく喜んでもらえて。
それからは毎月送ることに決めたんです。

物語は、ここから動きはじめた。

いま、beau cadeauの店内には、様々な色のプリザーブドフラワーが並ぶ。
プロポーズ。告白。結婚記念日。母の日のカーネーション。
誰かに想いを伝えたいというお客さんに、爲本さんはそっと寄り添う。

プロポーズに成功した男性が、後日また店を訪れて、こう言ったこともあるそうだ。
『これからは毎月、彼女に花を贈ります』

「素敵な時間を贈る」というのは、たぶん、こういうことだ。
爲本さんが花とともに手渡しているのは、「忘れないでいる」という気持ち。
誰かに、自分の想いをちゃんと届けたい──という、その時間のほうなのだ。

beau cadeau 店内

なぜ、若い挑戦者たちは、この街を選ぶのか

数ある街の中で、なぜ中崎町だったんですか?

なぜ、この街で?

爲本さん.大学時代から、休みの日にはカフェや古着屋を巡るのが好きで、この街の雰囲気がとても気に入っていたんです。
写真映えする街並みに、若いカップルがよく歩いている。
男性が花を渡す文化を広めたい自分の店と、相性がいいと思ったんです。

相性がいい。その直感だけで、当時22歳の青年は、この路地裏を選んだ。

なぜ、若い挑戦者たちは、中崎町にひとり、またひとりと集まってくるのだろう。
中崎町という街自身も、まだその答えを知らない。
ただ、こうしてひとつ店が増えるたびに、街は少しずつ、自分の『なぜ』を書き足していく。

中崎町の路地

22歳という若さは、武器ではなく覚悟だった

開業は、大学4年生の夏。会社員になる道は、選ばなかった。
誰かの屋号の下ではなく、自分の決めた屋号の意味は、「素敵な贈り物」。

22歳で、自分の店を持つ。その背中を押したものは、なんだったのだろう。
その問いは、この記事を読むあなたが、自分自身に投げ返すべき問いかもしれない。
22歳でなくてもいい。32歳でも、42歳でも。
いま立ち止まっているあなたの胸の中にも、同じ問いが、そっと眠っている。

「働いている感覚は、あまりないんです」

一日は、どんな流れですか?

爲本さん.営業は12時から18時までなんですけど、僕の一日は9時から始まります。
仕入れて、束ねて、整えて。18時に閉めたあとも、19時まではSNSの更新と、全国への発送が続きます。

実質、10時間労働。それでも、爲本さんはこう言う。

爲本さん."働いている"っていう感覚は、あんまりないんです。やりたいことの、延長なんです。

ゴールデンウィークの4日間で、店を訪れた人は、約750人。
『数字』だと言ってしまえば、それまでだ。
けれど、750人ということは、750通りの「誰かに渡したい気持ち」が、この小さな店の扉を押した、ということでもある。

これからと、一歩を踏み出す人へ

これから、やってみたいことは?

爲本さん.もう少し店舗を広げて、男性が気軽に入れる、大らかな花屋にしたいです。
中崎町を起点に、学生の多い街へ、そして全国へ。香水とのコラボや、新しい商品も、つくっていきたいですね。

20代で起業を考えている人へ、ひとこと。

爲本さんは、少しだけ間を置いて、こう言った。

爲本さん.失敗って、放置しなければ、失敗じゃないんです。
試行錯誤を続けていれば、結果的に、お客さんが集まる流れができていく。
SNSも、最初は友人しか見てくれませんでした。それでも、率直に発信し続けたから、いまがあるんだと思います。

放置しなければ、失敗じゃない。
この一行を、誰かのために、書き写しておきたくなった。

あなたの『なぜ』は、なんですか

なぜ、人は花を贈るのだろう。
なぜ、若い挑戦者たちは、中崎町を選ぶのだろう。
なぜ、22歳で、自分の屋号を掲げられたのだろう。
なぜ、彼は「働いている感覚がない」と言えるのだろう。

四つの『なぜ』は、いつのまにか、ひとつの問いに重なっていく。
── あなたの『なぜ』は、なんですか。── そして、この記事を読んだ、あなたへ

もし、ここまで読んで、ふと誰かの顔が浮かんだなら。
それはきっと、あなたの中にも「渡したい気持ち」が、そっと眠っていたということ。

大きな記念日じゃなくていい。立派な理由も、あとからでいい。
梅田から、ほんの少し足をのばして。人通りのある通りを、ちょっとだけ左に折れてみてほしい。
入り組んだ路地の奥、建物の1階の左側。その小さな扉を開ければ、24歳の店主が、あなたの"素敵な時間"を、一緒に束ねてくれるだろう。

花を買いに、ではなく ── 大切な誰かを想う時間を、受け取りに。
その一歩が、あなたと、あなたの大切な人と、そして爲本さんの、新しい『なぜ』のはじまりになる。

『beau cadeau(ボ・カドー)』

中崎町の路地の奥で、"素敵な時間"を束ねている小さな花屋。
店主の爲本さんは24歳。記念日をひとつ相手に忘れられたという経験から、花の道へ入った青年だ。
花を選びにくるお客さんに寄り添いながら、「誰かに想いを届ける」という時間を、今日も路地の奥で束ねている。
あなたの大切な人へ。次の"素敵な時間"は、この扉の向こうにあるのかもしれない。

場所:大阪府大阪市北区中崎3丁目3-6(人通りのある通りから左へ折れた路地、建物1階の左側)
営業時間:12:00 - 18:00 / 定休日:火、水(祝日以外)
※詳細・最新情報・全国発送のご案内は Instagram にて

beau cadeau Instagram

提案のポイント

今の「この街には『なぜ』がある。」はそのまま引き継ぎ、読む順番と見せ方を整えた見本です。上から順に読むと、見どころが分かるようにしています。

1まず見てほしいところ

  1. 過去・今・未来の3つの入口今のサイトにある「中崎町の過去から今、そして未来への物語」を、そのまま構成にしました。過去=歴史と文化、今=人に会う、未来=Dear 2126。TOPのすぐ下から、どれにも進めます。
  2. 昼と夜をワンクリックで切り替え代表のデザイン案を受けて夜の配色を基本にし、上の帯の「昼/夜」で昼の配色にも切り替えられます。選んだ配色はほかのページにも引き継がれます。夜は、明かりが灯る時間の路地に合わせた配色です。TOPは夜の通りの写真を大きく見せ、号数「No.10」は特集ごとの通し番号なので、毎月の書き換えに追われません。昼は、写真と文字を重ねずに読みやすさを優先した配色です。本番では、昼と夜を出し分けてどちらがよく読まれるかを比べる、といった使い方もできます。
  3. Dear 2126 に「未来」の居場所をつくる旅人のカードは実物の写真で載せ(名字や管理用の印は消しています)、手書きの横に同じ言葉を文字でも載せました。少ないうちは最新の1枚を大きく見せ、10枚を超えるとボードに並べる形へ自動で切り替わります。取材した人の「100年後の旅人へ」の言葉もまとめています。

2読まれるための工夫

  1. 写真と「つかみ」の一文で見せる文字だけだと読まれにくいので、記事の写真と見出しの一文を添えました。人に会うの各カードには、取材した人に同じ質問をした「なぜ、この街で?」の答えを載せています。
  2. スマホで短く、読みやすく人に会う・歴史と文化・みんなの中崎町は横にスワイプ、はじめて来る人へは項目名だけにして、スマホのTOPの長さを約21画面から約14画面に縮めました。本文は17px・少し太めの文字にし、年配の方にも読みやすい大きさと濃さにしています。
  3. Instagram「中崎町PR部」とつなぐ再始動の動画、Instagramの投稿のような「みんなの中崎町」、「私たちについて」の役割の違い(Instagram=何があるか、月刊中崎町=なぜ魅力があるのか)で、Instagramと行き来できるようにしました。

3作ったページ

記事の文章と写真は、今のサイトの記事のものを一字一句そのまま使っています(段落の区切りと見せ方だけ整えています)。

4今のサイトから直したところ

5代表に決めてほしいこと

この見本の中身について
取材記事・歴史と文化の文章と写真、「みんなの中崎町」の写真、「私たちについて」の文章・数字(2024年から取材・100件以上)・路地の写真は、今のサイトに載っているものです。
No.001 のカードは、実際に届いたカード(掲載同意あり)の写真です。名字は画像から消し、影も補正しています。
TOPの夜の写真は、代表のデザイン案で使われている写真です。
TOPの昼の写真は Dear 2126 のリリース素材です。
「なぜ、この街で?」の言葉、再始動の動画、「はじめて来る人へ」の内容は、代表がまとめたデザイン案からです。
この見本には、カードの投稿フォームや管理画面は含めていません。